新生児の熱の測り方とは?
ここでは、「新生児の熱の測り方」について、お話します。
新生児を抱っこしていると
「あれ?なんだか熱いな」
と感じることがあります。
大人と違って新生児は体温が高いためです。
個人差はありますが、
大人の平熱が約36、5℃、
赤ちゃんの平熱は37、5℃前後
だと言われています。
37、5℃以上は発熱とされていますが、
発熱がみられるから病気とは一概にいえません。
新生児の熱の生産と測り方を
知っておきましょう。
新生児の体温は変わりやすい
新生児の熱の生産方法には特徴があります。
大人は基礎代謝量を増加させたり
身体(筋肉)をふるえさせて熱を生産しますが、
新生児は主に体内の肩・脊柱・腎臓などの周りにある
「褐色脂肪細胞組織」
を分解し、熱を生産させています。
また、体温調整機能が未熟なため
室温などによる環境温の
影響を受けやすいのです。
発汗能力も低く、
室温などが高くなり体温が上昇しても
発汗による体温調整ができず
身体に熱のこもる
「うつ熱状態」
になりやすいのです。
新生児は発熱しやすいですが、
低体温にもなりやすいことにも注意が必要です。
新生児は体表面積が広く皮下脂肪が薄いため、
熱を失いやすいです。
沐浴の後や汗で濡れたままにされたり、
冷たい手で触られたり、
室温の低い部屋で寝かせられたりすることで
熱を失い低体温になってしまう場合があります。
低体温が長時間続いてしまうと、
低酸素や低血糖をまねく恐れがあります。
発熱だけではなく低体温にも十分気をつけましょう。
新生児・乳児の適正室内温度:
夏は25〜28℃、
冬は18〜28℃と言われています。
湿度:
温度だけではなく湿度にも気を配りましょう。
40〜60%が理想と言われています。
お部屋の中に温湿度系があるとひと目で分かり安心ですね。
新生児の体温の測り方
脇による測り方、耳による測り方、
おでこによる測り方が一般的です。
体温を測るうえで、
知っておいていただきたいことがあります。
まずは毎日計測し平熱を知ることです。
新生児の体温は高めといえども、
大人と同じように個人差はあります。
また1日のなかでも1℃前後の変動
(夕方の方が高め)があるため、
朝・昼・夕・就寝前の4回の計測が理想です。
しかし毎日4回はとてもできそうもないという方は、
毎日同じ時間帯の計測をしましょう。
授乳後や活発に動いたときは
体温が上昇していることがあるため、
避けて測りましょう。
・脇での測り方:
一般的に大人と同様の測り方です。
脇に汗をかいている場合は拭き取り、
脇ではさみ軽く押さえます。
赤ちゃんが動いて上手に測れないときは、
お母さんの膝上に寝かせて赤ちゃんの体ごと
体温計を抑えるようにしましょう。
電子体温計が短時間で測れますが、
より正確に測る場合は水銀体温計で測りましょう。
ただし水銀体温計は10分程度と長いため、
難しい場合は電子体温計がお勧めです。
耳用おでこ用の体温計は
約1秒で測れるためとても簡単です。
しかし計測は誤差が大きいことが難点です。
赤ちゃんの平熱を知った上で、
だいたいの値を知るために使いましょう。
どんなときに病院へ?
たとえ37、5℃以上で熱が高くても慌てないでください。
「平熱はだいたい何度ですか?」
「明らかに高熱ですか?(38、0℃以上)」
「いつもと違う様子はありますか?」
「ぐったりしていますか?」
異変に気づくためには、
普段の我が子の健康状態を
知っておかなければなりませんね。
病院へ行く際には、
平熱や体調が悪くなった時の状況を
メモに書いて持っていくと
慌てて忘れてしまうことがないですよ。